桐生あんずです。Rails Girls Kyoto 10thにコーチとして参加しました。その時の話の記事です。そして滑り込みでRails Girls Japan Advent Calender 1日目の記事にもなっています。
経緯
RailsGirlsにコーチとしての参加した時の感想書いている最中にRails Girlsコミュニティのアドベントカレンダーの1日目が空いていることに気付いてしまい、「これは埋めて大丈夫なのだろうか……!?」とドキドキしています
— 桐生あんず@C97月曜ホ-29a (@anzu_mmm) 2019年12月1日
はじめに
RailsGirlsのイベントには2017/3に参加者として、2018/12にはオーガナイザーとして2回ほど関わってきましたが、今回はコーチとしての参加でした。
サークルの友人を集めた身内向けの勉強会でコーチ役っぽいことはちょくちょくやっていましたが、Rails Girlsという確立されたワークショップ形式の勉強会で初対面の方にプログラミングを教えるのは初めてであり、ちゃんとコーチとしての役目を果たすことができるのかドキドキな心境の中でコーチ業に挑みました。
どんな風にコーチとして動いていたか
RailsGirlsにはRails Girls ガイドというチュートリアル形式の教材が用意されていて、その教材を2日間の中で参加者の方と一緒に進めて学んでもらう構成となっています。今回もこの流れに沿って進めていきました。
実際に進めていくと、チュートリアルに書かれている内容以外にも参加者さんからたくさん質問をいただきました。話を聞いていると、この勉強会に参加する前にProgateなどの教材を自分で進めて学習していたとのこと。
という状況もあり、ただシンプルにガイドを一緒に進めていくというよりかは、Railsの世界観とWebアプリケーション開発の流れについて深く知ってもらえるようにお話をすることが多かったように思います。
具体的には、できるだけわかりやすくRailsで使われているライブラリがどんなものがあってどのような役割を成しているのかを色々紹介したり、図を用いてHTTPプロトコルについて簡単に説明してリクエストとレスポンスという概念を知ってもらうことで、「Webアプリケーションを動かす中で裏側では何が起こっているのか」を学んでもらえるように意識しながら話をしていました。
コーチ業、ただガイドを進めるお手伝いさんではなく「Webアプリケーションを作っていく時に裏で何がどう動いているのか」についてその人の今の理解度に合わせて知識を深めてもらうという感じで色々話せて楽しかったし、「1人だと分からなったことが分かって嬉しい」と何度も話してくれたのが嬉しかった
— 桐生あんず@C97月曜ホ-29a (@anzu_mmm) 2019年11月23日
他にも、実際にガイドを進めていく中でエラーが起きた時にbyebugを使ったデバッグの流れを体験してもらうなど実際の開発に役立ちそうなことをできるだけ知ってもらえるよう動いていました。
参加者さんの質問レベルと理解力が高くてなんか楽しくなってしまい詰まった時にbyebugの使い方を軽く教えてエラーを解いてもらったり、RailsガイドのActiveRecordやルーティングの章一緒に見ながらなんとなく書いた一行や元々用意されているファイルの中身がどんな動きをしているのか話したりしていた
— 桐生あんず@C97月曜ホ-29a (@anzu_mmm) 2019年11月23日
参加者さんとの会話の中で、「一人だと分からなかったことが分かって嬉しい」と何度も言っていただけたことが印象的で本当に嬉しかったです。
そして、後日ブログの方でも参加した際の感想を述べていただきました。早速書いてて素晴らしすぎる。
コーチとして関わった上で参加者の方に感想記事を書いてもらうのも初めての体験で、なんだかすごく新鮮な気持ちで見ることができました。自分が参加者だった時にコーチ側で立っていた人たちの気持ちをちょっとだけ知れたような気がします。
コーチとして参加してみての所感
これは個人的な感覚なのですが、自分が参加した2年前の時と比べると参加者側の方の事前の学習レベルがかなり高くなっており、プログラミングを独学で勉強できる環境がどんどん整ってきているんだな〜ということを実感させられます。(今回コーチをする際に「当時の自分はここまで高度な質問をしていただろうか……?」と何度も感じました)
ただ、独学でチュートリアル形式の学習を進めていく中で「一人だと分からない(もしくは理解に大変時間がかかる)」概念が登場して行き詰まることはやっぱり誰にでもあります。そういった時に、Rails Girlsのようなコミュニティに関わって現役のエンジニアの方に質問をできる機会を得ることは本当に価値のあるものだと思います。そしてこれからもどんどん関わっていくことで更に素敵な出来事に出会えるはずです。
もちろん何も知らない状態だけど、飛び出してみる、ということも素晴らしいことです。実際私も最初はそうだったので……。
こういった会に参加することで、ひた向きにエンジニアを目指している方々を見ることでこちらも頑張っていこうという気持ちになりました。というか気を抜いたら追い抜かされそうな焦燥感なども良い意味で沸いてきます。
今までの振り返りっぽいものとこれから
Kyoto 9th の時にオーガナイザーとして関わった時はあまり深く意識することはなかったのですが、今回オーガナイザーとしてイベントを開いてくださったyukinoさんの姿を見て「これからコミュニティにもっと関わりたいと思ってくださっている方」がオーガナイザーとして関わることで、新しくいろんな人たちと知り合うことができたりエンジニアコミュニティに更に深く関われるきっかけにも繋がり、すごく良い循環だなあと感じました。
今振り返ってみると、自分もオーガナイザーとして関わったことで今得られていることは沢山あるように思えるので、今回の参加者さんもぜひオーガナイザーとして関わることにチャレンジしてもらえたらな〜と強く思います。
また、コーチとして関わるようになった今でも成長させてもらっている感覚は続いています。
(今回教える側に立ったことで改めて自分がどこまで人にプログラミングやWebアプリケーションについて教えられるかを確認できた意味もあったように感じました)
そんな風なことを考えていた際に、自分が参加者として関わった7thのオーガナイザーかつ今回の10thでもスタッフとして関わっていられたにゃんこさんから大承認コメントをいただいたのを発見しました。こう考えると時間の流れが本当に早い……。
個人的には自分がオーガナイザーしたときに参加者だった桐生あんずさんがコーチをやってくれてたことがすごい成長しててすごい(語彙)と思った
— nyanco🐈 (@nyanco15) 2019年11月23日
これはプログラミング以外の話でもあり得ると思いますが、「◯◯をやりたい・学びたい」と感じた時に「先達の方々」と交流する機会がいずれ発生します。その中で「その人たちは信頼できる大人たちかどうか」は本当に重要なポイントだと思っていて、自分の中でRails Girlsとそれらを取り巻くコミュニティの人たちが「信頼できる大人たち」のポジションだったように今も感じています。
そういった経験があることで、色んな場所でプログラミングの勉強を頑張っている子と遭遇するたびにRails Girlsの存在を教えています(沖縄旅行の時遭遇した琉球大学の女の子に勉強会の存在を教えたところ、その後Rails Girls Okinawa 2ndに参加されていたようで嬉しかったです)
来年から東京で新卒Webエンジニアになり、取り巻く環境もほんの少し変わっていくと思いますが、以前の自分のような学生の子達が信頼できる大人たちに遭遇できる場所を提供できるお手伝いは続けていけたらと思うようになっています。
自分がやりたいことを見つけて勉強していく過程の最中、その業界の中で信頼できる大人たちに出会えるか出会わないかでその今後が大きく変わる気がしていて、若くて真っ直ぐな学生の人たちがそういった人たちと出会える場をできるだけ提供していくお手伝いは今後も続けていきたいなとなった
— 桐生あんず@C97月曜ホ-29a (@anzu_mmm) 2019年11月19日
その上で、今後もRails Girlsコミュニティにも貢献できるようにやっていくぞ〜、という気持ちです。ありがとうございました。