桐生あんずです

日常やプログラミングについて書いています。

映画版「きのう何食べた?」を観に行った

きのう何食べた?」の映画版が今週公開だったので観に行ってきました。

kinounanitabeta-movie.jp

感想は Twitter にも書いた通り、映画ならではの話の繋ぎ方をやりつつ、ドラマ版当時の雰囲気をうまく維持されていて大変良かったです。

 

客層は意外(?)にも若い人は少なく私の母親世代の女性が8~9割ぐらい。3~4人組の友達グループで来られている人もいれば旦那さんが付き添いで来ていると思われる夫婦の方達だったり、80代ぐらいのお婆さんとその娘の方(おそらく50~60代?)で見に来ている人がいたのも興味深かった。

上記の感想ツイートにも書いたのだけれど、面白いシーンがある時は観客のおばさまたちが上品に笑い出したり、真面目なシーンでは静かにみんな泣いていたのが印象的で、映画館の中で穏やかなお茶の間の空気が流れ出しており心地よく観続けることができた感触がある。

シロさんとケンジやジルベールと小日向さんのちょっと面白いシーンの時にウケが良いのはもちろんなのだけれど、想像以上に佳代子さんの登場シーンで観客のおばさま達が喜んでいたのが面白かった。佳代子さんが喋るたびに笑いが起こるレベルになっていて、誰にでも気さくに話す性格の良さと同年代の主婦という近しい属性がおばさま達のハートをキャッチしているのか……?と妄想を掻き立てるほどには気になってしまった。そういえば私の母親も佳代子さんを演じる田中美佐子さんの演技を大絶賛していたのでなにかと母親世代の心を掴むキャラクター性がありそうに思える。

今回の映画も、ドラマの時と同じテイストで原作の話を元にしつつも細部や話の流れを少し変えて進行していく。ただ、改変しすぎているわけではなく実写ゆえの会話のテンポを意識して進行していて、原作の時とはまた違ったコミュニケーションの生々しさをうまく演出していてすごいと思う。

ドラマの時もそうだったのだけれど、映画の重要な各シーンでつい自己投影をしてしまうというか恋人と一緒に生活を続ける中では避けられないであろうコミュニケーション周りのよくある話が大量に出てきて感情移入が止まらなくなり5~6回ぐらい上映中泣いていた記憶がある。

という感じで、期待通り楽しく鑑賞することができたので良かったです。作中に出てきた料理を作ったりしながらまだまだ余韻に浸ろうと思います。まずはローストビーフとぶり大根を作りたい。