桐生あんずです

日常やプログラミングについて書いています。

大豆田とわ子と三人の元夫を週末に一気に観た

週末にアマゾンプライムで大豆田とわ子と三人の元夫を一気見したところ大変面白くて今も余韻が浸っている。

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ネタバレありなので念のため線を引いておきます。

何が良かったかを改めて言語化すると結構難易度が高くて、作中では死別の話や失恋の話が主に描かれているはずなのにとにかく優しくマイルドに表現することであまり心を苦しませずに見続けられるのがすごいと思った。あらゆる人間関係を肯定する、とまではいかないのだけれど主人公をとりまく人間関係が優しく描かれ肯定され続けているように見える。

その世界を見ていると、この先の人生でなんだかんだ上手くいくことはたくさんあるかもしれないし上手くいかないことがあったらその時はその時で、と開き直れる勇気をもらえたように思う。

この作品の中で一番好きなシーンは9話の後半で出てきたifのとわ子と田中の生活の場面で、ありえたかもしれない未来だけど現実ではもう存在することはないといった描写を出されるのが弱点なのでずっと泣きながら見ていた。

見ていて嬉しくなるシーンはとわ子と夫たちが勢揃いしているシーン全部で、最後までちゃんと全員残っていて本当に嬉しい。スペシャルでもあのメンツでワイワイやっている姿を見たい。 ただ、彼らはこの関係性でずっとい続けられるとは思っていない節はあり、それでも今を楽しもうとしているのがなんとも素敵だな〜と感じる。

坂元裕二脚本の作品は大学3回生の頃にカルテットがリアルタイムでやっていたけれど、ちゃんと毎週見るモチベーションを作れず完走することはできなかった記憶がある。ただ、この作品をかなり楽しむことができたので今カルテットを見ると結構楽しめるのではないかと思う。

また、同時期にやっていた逃げるは恥だが役に立つもある程度楽しんで見ることはできていたけれど、ドラマのストーリー自体は当時の自分は同棲や結婚に対するイメージが湧かずその描写に関しては「なんだか大変そうだな〜」と思いながら星野源やガッキーの演技を楽しんで見ていた作品だった記憶がある。その後、社会人1年目になって見返した後にキャラクターたちの結婚観の描写において割と分かったような気持ちになって見ることができたので自分の立場が変わるとこうまで共感力が変わるのか……と驚くものがあった。

今回観た大豆田とわ子と三人の元夫に関しても、もし大学生の時期に見ていたら演技やシチュエーションを面白がることはできてもストーリーに関してここまでのめり込むことができていたかは微妙な気がしていて、やはり今の状況ゆえに面白く感じられる要素が多い作品かもしれないと思った。

そして、そのように「学生時代に観た時は微妙だったけれど今見るとめちゃくちゃ面白く感じられる作品」はこの世にはまだまだ沢山あるように思えるのでちゃんと見つけ出していこう……となったのだった。