桐生あんずです

日常やプログラミングについて書いています。

技術書典7で「なれる!? Webエンジニア~文系2留大学生のWeb業界就活記~」という本を出した話

桐生あんずです。タイトル通りの話です。

先日、技術書典7という技術書同人イベントのお祭りに参加し、「なれる!? Webエンジニア ~文系2留大学生のWeb業界就活記~」という本を出させていただきました。

techbookfest.org

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kiryuanzu.booth.pm


 

状況

今回はサークル参加として本を出したわけですが、実はイベント自体初めての参加でした。同人誌イベントに出す本の寄稿やDTPをさせていただくことは今までもありましたが、一人で本を作って印刷所に入稿して当日に売り子までする体験も実は今回が初めてで、全てが初めてに近いままイベントを迎えることになりました。

本制作と入稿作業もスケジュールの関係でめちゃくちゃ大変だったのですが、その話はまた後で。

初参加かつ初フル同人活動という状況の中、様々な体験をすることができ現在も余韻に包まれています。どんなことがあったのか、「サークル売り子編」「買い出し編」「本制作と反響内容」というトピックに分けて書いていきたいと思います。

 

サークル売り子編

池袋サンシャインシティが多くの参加者で溢れる中、サークル参加っぽい人たちにおそるおそるついて行ったところ無事サークル入場することができました。

入場する際に本イベントのデザインロゴの絵が入ったキラキラの参加証をいただいて、「ああ、ついに技術書典にきたんだなー」とワクワク感がどんどん高まっていました。

まず設営をしないと何も始まらないので、今回フォトグラメトリー本の委託新刊を持参して参加してくれた大学の友人と一緒に設営をします。

ちなみに、設営自体も初めての経験で、さすがに何も考えないまま当日を迎えるのは恐怖だったので、以下のエントリを参考にしながら前日に設営グッズをダイソーで買い込んで設営リハーサルを行ったりもしています。

note.mu

jumpei-ikegami.hatenablog.com

 

 

リハーサルが功を為したのか、ほんの少しだけ差異はありつつもイベント当日はスムーズに設営を行うことができ一安心でした。その後間も無く、開始の時間になり技術書典7がスタートしました。

始まった直後のタイミングでは、売り子として振舞うことにかなりの緊張を覚えつつも、普段お世話になっているコミュニティの方々が自分の本を買いに来ていただけるイベントが続けて発生し、本を買ってもらった嬉しさと見知った人たちと話せた安心感でじわじわとイベントの雰囲気に慣れていきました。

上記のような体験のおかげで、本を買いにきてくださった初対面の方々とも次第にスムーズに話せるようになっていきました。

買った理由をその場で教えてくれる方も何人かいて、「自分も2留で就活していたので共感して買いたくなりました」「今就職活動中なので」というような、今就活中の方や過去に自分と近い立場だった方々に興味を持っていただけたようでした。

中には、本を買っていただいた数時間後にまたブースにやってきて「すごく良かったです。自分は情報系の大学卒ですが、文系大卒の新入社員の子たちに読ませたいと思いました」という感想を口頭で伝えてくださった方もいたのがとても印象的な体験でした。

 

また、一般参加者さんとの交流以外にも、自分のブースと両隣のサークルの方々とも交流があったりも。

 (右隣の方は悲しいことに原稿を落としてしまったとのことでしたが、ちゃんとイベントに来てフリーペーパーを用意されていてすごく偉いなと思いました)

左隣の方も、サークル参加自体は初めてということでしたが以前からイベント慣れされている方のようで、前回の技術書典の雰囲気を教えていただいたり設営をちょっと変えようとした時に必要な設営道具がなく困っていたところ、余っている道具を貸していただいたりとても優しい方々でした。

その方々は「ぼくらのスクラムウォーズ」というスクラム開発での体験談を複数人の方が合同誌形式でまとめられた本を出されていて、最終的には物理本は全て完売していました。横から見ていると、5分に1冊は買われていくスペースでめちゃくちゃすごかったです。

scrum-wars.booth.pm

そんな体験があったおかげで、同人即売会独特のお隣さんコミュニケーションを肌で知ることのできる楽しさもありました。

自分のブースで売れた数は50部刷った中で物理本を38部、DL版を3部買っていただくことができました。完売ではなくとも、在庫を京都まで手荷物として持っていけそうな数になり一安心でした。

技術書典に参加している自分が知っている中でのサークルの方々と比べると少なめの部数ではあるのですが、実はここまでの部数を同人イベントで購入していただけたのは初めてでこっそり感動していました。

 

買い出し編

売り子業が楽しくなりすぎた結果、開始の11:00から15:45までずっと売り子をし続けていました。しかし、そろそろ買い出しにいかないと本を買えないままイベントが終わってしまうという悲惨なことになりそうな予感がしたので、イベント終了の1時間前である16時ちょっと手前からブースを離れて買い出し行動がスタートしました。(十分遅い時間な気がします)

買った本は以下の通りです。

 まだまだ全部読み切れていませんが、「旅するエンジニア2」を読んでみたところ、海外旅行の体験談からノマドワークの知見、車中泊メソッドなど様々な知見が詰め込まれていて楽しかったです。

booth.pm

超初心者向け実用LINUXコマンド集」も、知らなかったオプションコマンドやコマンド自体もいくつかあって「へ〜こんなコマンドあるんだ、まだ使ったことないな」と感じながら楽しく読み進めています。

booth.pm

基本的には40~60ページの本ばかりなので2週間以内には全部読み終わりたい気持ちです。

会場を歩いていると、インターネットのいつもの人たちと遭遇し、プチ同窓会のような気分に。

 

3FのRuby島に遊びに行ったところ、就活中お世話になった方々とも遭遇することができ話し込んでいたところ、気付いたら時間は16:40になっていました。「これは早くブースに戻らないと……」と焦り、2Fにあるブースに戻りました。

また、買い出し中も3人ほどブースで本を買っていただけたようで、中にはお知り合いの方もいたとのことで「挨拶できなかったー!!」という惜しい気持ちになりました。次会うときは直接お礼をお伝えさせていただきたいです。

 

本制作と反響内容

今回出した本ですが、先月投稿した就活エントリの内容を元にして40ページほどの書籍としてまとめた就活アドバイス・エッセー本になります。

kiryuanzu.hatenablog.com

 

執筆環境秘話

終わったからこそ話せることですが、実はかなりの極道入稿で、出来上がったのは9/22(技術書典当日の3日前)でした。

章立て形式の本制作も印刷会社への入稿作業をすることも初めてで、入稿締め切り1週間前になったとき「本当に本を出せるのだろうか……」と涙目になっていましたが、本文の執筆作業はScrapboxで行い、製本としての出力はRe:VIEWというツールで行ったところ、今までの本制作(Googleドキュメント・Indesign)よりもかなり効率化して進めることができました。

Scrapboxで見出しごとにページを立て、整理しつつ本文を組み立てていきましたがかなり可視化しやすく本当に助かりました。以下の画像が実際の執筆現場です。

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執筆現場集

Re:VIEWもかなり丁寧なドキュメントが用意されており、初めて触って2日しか経っていない状況でしたがかなりスムーズに製本用のPDFファイルを出力することができました。

 

本の反響内容

宣伝も含めて本についてのプチ解説をしよう……と考えていましたが、本の読者(この表現を使えるのがすごく嬉しい!!)の方々にすごく丁寧で素晴らしい感想記事やツイートを投稿していただき、できる限り紹介する形式で本の内容もお伝えしていきたいと思います。

blog.3qe.us

id:Windymelt さんによる書評記事。私の本についてかなりわかりやすく要約した上で、彼自身の所感も加えられており、ここまで丁寧にブログで書いていただけたのが大変嬉しかったです。

 

Twitterの方でも、本を読んで共感していただけたとの旨のツイートやWebエンジニア志望の方へのおすすめ書籍として感じてもらえたツイートもあり、毎日エゴサして丁寧に読ませていただいている状況です。(ネトスト気質なので)

 

 

 

 

 

他にも紹介したい感想があるのですがここだとまとめきれなさそうなので後日トゥギャッター等でまとめたい気持ちです。

 

その中で、相変わらず私のネット活動を監視している父親がBOOTHで本を購入してくれたのですが、送ってくれた感想が思った以上に今回の本についての方向性を理解していてびっくりしたので掲載します。

 

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父親長文感想LINE

今回の本の裏テーマとして「できるだけ具体的なインターネット内輪話は出さずに自分のような文系大学生がどのような段階を踏んで就活すべきかをできるだけ一般化したアドバイスに落とし込んだ本にする」でした。(川、破滅という単語が入っていなかったのが分かりやすい特徴かもしれません)

実際のところ、自分の具体的な就活エピソードは入れつつも、「自分でもできるかもしれない」と思ってもらえるような体験談やアドバイスをできるだけ入れたつもりです。「就活アドバイス」というジャンルであるならば、具体的な企業の面接体験談やおもしろ内輪話を入れることも可能だったかもしれませんが、それは今後の自分の方向性とは違うような気がしたのと関わっていただいた企業に失礼になる可能性があると思い、そちらの紹介も入れることはしませんでした。

そのような方向性を意識しつつ本を執筆した状況でしたが、IT業界に対して知見の少なかったはずの父親がちゃんと意図を汲み取っていたのが少し意外でほんの少し感動してしまいました。

 

上記のような反響をいただいており、本を出してこの数日間は何度もエモい気持ちにさせられています。

初めて技術書典で本を出すことになりましたが、こんなに楽しい同人イベントは初めてで次も絶対に出たいと考えているつもりです。(出たいと思っていても抽選落ちしてしまう可能性はありそうですが……)

 

 というわけで、本当に楽しいアウトプット活動をさせていただいたイベントでした。

さいごに

BOOTHで電子版が500円で絶賛販売中です!!!!!!!!!!!!!よろしくお願いします!!!!!!!!!

kiryuanzu.booth.pm

(もうすぐイベント分と合わせると販売数が100部突破しそうでとてもドキドキしています)