桐生あんずです。
2019/1/26に浅草橋ヒューリックホールで開催されたYAPC::Tokyo2019に行ってきました。
1,経緯
普段はRubyを趣味でもバイトでも書いている人間なのですが、いつもの京都インターネット界隈の方々がJPAさんによるYAPCの学生支援キャンペーンをTwitterでRTしているのをみて、Ruby以外のカンファレンスの雰囲気ってどんな感じなんだろう?とふと思い好奇心と勢いで学生支援の抽選に応募したところ、なんと支援の対象に選んでいただくことになりました。本当にありがとうございます。ちなみにKMCの人たちも他に3人ほど行くことが同時期に分かって面白かった。
2,イベントに行ってよかったこと
Twitterで実況しまくっていたこともあり、そちらの方で結構ざっくばらんと書いてしまってはいるのですが思い返しつつ、特に印象に残ったことをザッと書いていきたいと思います。
2,1 発表1つ1つのパワーがすごい
「YAPCはPerlの話をあまりしない」という話を、参加する前に各所の大人たちからネタ半分で聞くことがありました。
「YAPCでPerlの話がわからないまま行ったら怖すぎるので一応勉強してるんですが大丈夫でしょうか」と言うたびに「いや、大丈夫だから!YAPCはPerlの話しないから!」という返しを2,3回ぐらいそれぞれ別の人たちとやっていたのですが、実際のところ今回のYAPCではPerlについての話がたくさんされていました。(運営者の方も「今回はPerlの話がたくさんされている」と言及していました)
CPANモジュールによるPerlのOSS文化やコミュニティについてのお話についても沢山聞くことができ、Perlとともにエンジニア人生を走って来ている人たちがこんなにもいるんだなあ、と実感することができました。
もちろんPerl以外のお話もインパクトのあるお話が沢山されていて、id:papixさんの発表でのチームマネジメントのお話はすごく印象に残りました。とにかくやっていきを感じさせられる発表でした。個人的に、チームマネジメント周りやスクラム開発の実践の流れについて興味があったので聞いててすごく面白かったです。がんばろう まだまだわかい これからだ
ゲストスピーカーの広木大地さん(「エンジニアリング組織論への招待」の著者)の発表もすごく印象に残りました。
「情報の非対称性を削減すること」がコミュニケーションであり、自分が知っているが相手は知らないこと、相手は知っているが自分は知らないことの差を解消していくことであると聞いた時、仕事していく中でそういったことが求められているなあと最近よく感じることがあったのでもうちょっとそれらの考え方を意識してやりたいなあと思いました。本も読みたい。
これらのトーク等に関してはid:kondoyukoさんがグラレコ形式でまとめていらっしゃるのでお勧めです!!
2.2 昔のインターネットを知っている上の世代の人たち、私と同年代の子達、両サイド人たちと話す機会に恵まれた
YAPC、いつもの京都の人たちともワイワイやりたいと思いつつ、せっかくなので知らない人たちとも交流できたら良いなあとワクワクしながら楽しみにしていました。
結果的に、前夜祭では何度かお会いしている顔見知りのインターネット界隈の人たちと飲みにいき、当日は懇親会でいろんな人に声をかけたりかけられつつ、打ち上げはPerl入学式の方々と飲むことになり、楽しく過ごすことができました。
中でも印象に残ったのは、1つ目はシーサー株式会社さんの方々とSeesaaWikiについて話し込むことができたことでした。*1
Perl入学式の方達と飲んだ時も、Perlの面白さや、Perlコミュニティのすごい人情報*2を沢山教えてもらうことができました。
そういった上の年代の方々から昔のおもしろインターネット話を教えてもらいつつ、同年代の子とも気軽に話す機会にもたくさん恵まれました。
北海道の高専の子や、沖縄の大学生の人たち、東京でPerl入学式で参加している子といった色んなところから来ている学生の人たちと話せた気がします。
どの子も若さと気力に溢れていて、飲みの席で話を聞いていると1年前の自分の振る舞いを思い出してなんとなくエモくなりました。(まぁそんなに性格変わってないとは思うんですが……。)
その中でも、id:anatoufzくんと話すことができて本当に良かったと思います。彼のことは去年頃にブログで存在を知っていて、プログラミング言語に対する愛の強さを感じられる行動をしている人ですごく尊敬していたので、YAPCで話すことができたら良いなあと思っていました。
彼のブログでも、私との邂逅の話を書いてくれてて本当に良かったな〜となりました。彼自身が色々抱えていたものを浄化して新しいステップに向かって行くお手伝いが少しできたのなら本当に良かったです。
飲み会id:kiryuanzuさんと話しているうちに, 自分が本当に好きだったこと, 大切にしたい事が思い出せたように感じる. そこで, 思い出せた事は, YAPC::Kansaiの時のあの純粋な好奇心と, 自分が好きなことをする気持ちだった. YAPC::Okinawaやハッカーズチャンプルー, いつもの.pmなどで, 少しずつ取り戻しつつあった, 大切な感覚が取り戻せたと思っている. なんというか, 本当に肩の荷が下がり, 気持ちよくプログラミングや情報技術に迎える様になった.
エモ寄りの話になってしまうのですが、私から見たら本当にすごい同年代の子も上を見て辛くなってしまうことがあるんだなあと実感しました。
みんな誰しもが自分より強い人への葛藤を抱えているんですよね。
そういったことを考えすぎてしまうと辛くなってしまってあまりよろしくないわけですが。
今回のYAPCでは長い下積み時代を経てベテランのエンジニアになっていった人のお話や、Perlコミュニティの力によって成長した人たちの話を沢山聞くことができました。そういった方々を見ていると、自分はまだまだ途中の段階であって、これからも行動をどんどん起こしていって没頭できる技術や分野を見つけてのめり込んでいくことで、エンジニアとして成長していけるのではないか、と希望が持つことができたカンファレンスでした。
まとめ(読みたい本と後日談)
直前に書いた話がもうまとめっぽいので、YAPCを経て読みたくなった本たちを上げて終わります。
カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで
- 作者: 市谷聡啓,新井剛
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/02/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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id:papixさんに懇親会で「チームマネジメント周りで良い本ありますか!?」とインタビューしたところ、この本をお勧めされました。id:papixさん曰く、「ラノベっぽくて読みやすくて良い」とのことです。読みます。
実はもう読み終わっているのですが、最高の本だったので紹介します。
今回はお会いすることができなかったのですが、Perl界隈でかなり有名な方らしいid:yusukebeさんの著書です。Perl入学式の方々に飲みの席でお勧めされたので早速読みました。KindleUnlimitedで無料で読めます。
Perlのモジュール周りの知識から、Webアプリ開発の入門的な要素もありプログラミング初心者の方にもお勧めな本です。
[試して理解]Linuxのしくみ ~実験と図解で学ぶOSとハードウェアの基礎知識
- 作者: 武内覚
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/02/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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id:anatofuzくんからお勧めされたOSの本です。飲みの席で「黒い画面でHello Worldの文字列を出力するだけでも楽しいんですよ!!」「わかる〜〜〜〜!」という会話から技術話が盛り上がり始めて、お勧め本を紹介してもらいました。
同じくid:anatoufzくんからお勧めされたUnixプロセス解説本。読んでいくぞ〜
YAPCで知ってしまった沼の文化があります。それは「Acmeモジュール」……。
ジョークネタ寄りなモジュールをCPANモジュールに公開する文化がPerlコミュニティにはある模様です。(そういったモジュールは最初にAcme::という名前をつける慣習からAcmeモジュールと呼ばれています。)
中にはプリパラネタのAcmeモジュールなんてものも。
https://metacpan.org/pod/Acme::PriPara
ただ、これを眺めているうちに1期キャラのデータしかなかったり、セリフがらぁら以外追加されていないのを見て、手をつけたくなりました。
そんな気持ちをTwitterで書いていたら、Perl界隈の方から「プルリク出しましょう!!」という熱い応援をもらい、issueを立ててプルリクを出しちゃいました。初めてのOSS貢献活動でした。ヤバい。
PerlのOSS周り、Acmeモジュールという概念のおかげか敷居が低く感じられてPerl初心者でも何か作ってみたくなる気持ちにさせられる
— 桐生あんず (@anzu_mmm) January 30, 2019
はじめてのOSSかつどう みたいなノリになってる(はじめてのおつかいっぽい)
— 桐生あんず (@anzu_mmm) January 30, 2019
はじめて人様のOSSにissueとプルリクを出した気がする(RailsGirlsとかでもやってはいたけどまた違う話な気がする)
— 桐生あんず (@anzu_mmm) January 30, 2019
1時間の間でどんどん沼に引き込まれている様子です。
そして今Acme::PriParaを切っ掛けにPerlのAcmeにcommitしようとしている @anzu_mmm さんと,
— 八雲アナグラ (@AnaTofuZ) January 30, 2019
やはりプリパラはみんなともだち...みんなアイドル....
やっぱりプリパラは最高のコンテンツですね。もし大丈夫であればこれからもプルリク出していきたいです……
という感じで、YAPC::Tokyo2019にいったことで素敵な出会いや発見もあり、古き良きインターネットらしさも感じさせるPerlのディープな世界に引き摺り込まれて新しい世界に来てしまっている気がします。
そんな感じです。カンファレンスでお話していただいたみなさま、ありがとうございました!!!