桐生あんずです

日常やプログラミングについて書いています。

『この世界の片隅に』感想(微妙にネタバレあります)

今週は、『この世界の片隅に』がついに公開されたので月曜日に1回目、その後すぐに原作を買って読み、木曜日に2回目を見に行ってきました。

 

京都では、洛外にあるイオンシネマ桂川でしかやってないということにまず驚きました。

普段映画を見るときに利用する京都駅のイオンにあるTジョイ京都や河原町にある河原町MOVIXではやっていないのです。予告はやってたのになぁ。

 

とりあえず思った事を書いていきます。

 

能年玲奈は最高

 

この映画を見ようと思った動機は、まず能年玲奈さんの声が聴きたかったからというのがあるんですが、映画が始まって彼女が演じるすずさんの声が聴こえてきた瞬間に目頭が熱くなりました。

ああ、能年玲奈が演技をしている〜〜〜〜!!正直未だにあまロス(能年玲奈主演、2013年の朝のNHK連続ドラマ『あまちゃん』が終わって喪失感を覚えている人達のことです)にかかっている人間にとっては、まずこの瞬間で涙が出てくると思うんですが、どうなんでしょうか。

能年玲奈ちゃんの演技を噛み締めているうちに分かることがあります。この映画の中での能年玲奈の演技は、「広島生まれで呉にお嫁に行ったすずさん」であるけれど「北三陸の天野アキちゃん」では絶対にないのです。

声質は一緒なので、劇中の彼女がとある物事に怒り出すシーンなどはあまちゃん25週目145回で、アキちゃんが北三陸の人達にお座敷列車のイベントを「真剣にやってもらわないと困るんだ」と本気でキレるシーンのときの演技を彷彿とさせました。

でも、それは「天野アキ」の怒りであって、劇中の「北條すず」の怒りは、形容が全く違うんです。

声が同じなのに、こんなに違うものになるのかと思いました。

劇中で、能年玲奈が演じるすずさんは様々な表情を見せてくれます。

ちょっとおとぼけな女性で可愛いなぁと思ったら、周作さんとキスするときはほんと色気があってびびる。これに関しては演出の方がなせる技だと思います…。

あんまりネタバレをしたくないので言えませんが、幼馴染の水原さんとの関係性も好きです。周作さん演じる細谷佳正さんや水原さんを演じていた小野大輔さんって優しい演技をする時は本当に優しい声質になるなあと感じました。観てるこっちまでドキドキしてしまう。

 

■徑子さん本当に可愛い

 

周作さんの姉であり、すずさんの小姑にあたる黒村徑子さん。初登場時は、ちょっと「いけず」なお姉さんという印象を受けますが、彼女のバックグラウンドを知っていくうちにどんどん好きになりました。カットされてしまった原作のエピソードでも本当に可愛くて優しい人なんだなと分かります。

彼女はすずさんの事は嫌いではないんですよね。後半になっていくうちに、すずさんと徑子さんの関係性はすごく特別なものへと変わっていき、「これは百合なのでは…」と百合センサーがガンガン反応していました。

彼女の雰囲気や生き様は、全く被るとも言えませんが、ちょうどあまちゃんの後にやっていた朝ドラの「ごちそうさん」に登場する、主人公のめ以子さんの小姑である和枝さんを思い出しました。

彼女も、かなり不幸な過去を背負う女性ですがそれでも淡々と生き、主人公のめ以子に人生の教訓を植え付けていきます。

この2人を見ていると、昭和のツンデレ小姑って本当に萌えでしかないよな…と感じてしまいます。

原作未読の一回目の時でも、徑子さんが出てくるシーンは印象深く、泣いてしまうシーンはかなりあったのですが原作を読んだ二回目は更に心を締め付けられ、徑子さんが大好きになってしまいました。

 

■戦争は確かにテーマの1つでもある。でもメインテーマはやはり「日常」なのである。

 

第二次世界大戦時の呉が舞台であることもあって、すずさんたちの生活は戦況が悪化していくごとに捻じ曲げられていきます。

だけど、劇中では「辛い」「悲しい」といった感情が過度に表現されることは絶対にありません。

「それでも生きていかなきゃならんのです」と、毎日すずさんたちは家事をやり、周作さんたちは仕事に出かけて行きます。

この世界の片隅に」の魅力は、声優さんたちの演技や、素晴らしいキャラクター像も関わっています。

だけど、この物語の本質的な魅力は淡々と描かれる「日常」だと思います。

この作品は、感情に直接訴えてくるような話の造りをしている訳でもないのに、見ているとなぜか涙が流れてきます。

すずさんたちが淡々と生活をしているだけなのに、不思議と心に訴えてくる何かがあるんです。

ネタバレ的な話にはなってしまいますが、この物語に登場する人物は全員幸せになる訳ではありません。

物語が進んでいく中で、とある人物があっという間に死んでしまったり、戦争に行ってしまった人に奇跡が起きて生きて帰ってくる訳でもないです。

それでも登場人物たちはその事実のみをただ受け止め、ただ生き続けます。

 

■まとめ

2回目を観終えて、やっと自分の気持ちを文章にできるようになったと思います。

1回目を観たときは、呆然としてしまい泣きすぎて息絶え絶えになりながら帰ってきました。すぐに「原作を買わないと…!」という使命感に駆られ、TSUTAYAで上中下巻を購入し、その3日後には気付いたら桂川にいて2回目を観に来ていました。

あまり書けませんでしたが、劇中では素晴らしい演出が沢山あり、何度も観たいと思わせられてしまいます。たぶん年末までに3.4回目も行ってしまう気がします。そんな映画です。

 

 

最後に言いたいことですが、

 

「京都は早く洛内の映画館でやれ」

 

よろしくお願いします。

 

最近あったこと 夏休み編

夏休みですね。

9月に入り残暑が続いてますが以前よりは過ごしやすくなったと思います。

あまり更新できていなかったのでリハビリがてらに先日の記事に続き、夏休み中あったことを書いてみようと思います。

 

・長野でジムの筋トレとホットヨガにハマる

ホットヨガにちょっとハマりました。

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※ヨガにハマるとこういう事がドヤ顔で言える機会があるかもしれません。女子力マウンティングしたい人にオススメです。

 

私が通っていたホットヨガの流れを説明すると、まずジムに設備されているヨガマットとタオルを持ち込んで岩盤浴室に入ります。

その部屋では普通に岩盤浴するのも可能ですが、時間になると先生が来てホットヨガの指導をしてくださります。

ホットヨガ中はとにかく汗をかきます。40分の間で500mlペットボトル2本を一気に消費するぐらいは汗をかきます。

そのように汗をめちゃくちゃかくことで、代謝も良くなり肌も綺麗になるので良いことがたくさんあるみたいです。

ちなみにヨガの方ですが、最初は姿勢がダメでも2.3回目ぐらいには慣れてきてちょっと綺麗な姿勢でポーズをとる事ができるようになります。慣れって大事。

 

実家にいた際はほぼ毎日ジムに通っていたのですが、筋トレの楽しさを知れました。

ちょうどその時期によく見る漫画サイト「マンガワン」で筋トレと萌えが合体したような「ダンベル何キロ持てる?」という漫画(http://www.urasunday.com/dumbbell/index.html ←ここからでも読めます)が連載され始めたのですが、

この漫画で紹介されている筋トレ方法を参考にしながらトレーニングするとなおさら楽しいです

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エロいし(筋トレ的な意味で)実用的な漫画です。筋トレしたい方はぜひ読みましょう。

 ・プリパラカフェに行った

アニカフェに行ったのは初めてでしたが、予想以上のクオリティでした。店員さんたちがメニューをそのままちゃんと読み上げるのが面白かったです。

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2回行ったのですが無事黒須あろまちゃんのアクキーを手に入れたのでよかったです。ご飯もおいしかった。だがモナカ、お前は許さん。

 

津田大介先生の講義を受ける

長野から京都に戻ってきてすぐ夏季集中講義がありました。

コンソーシアム授業を取っていまして、4日間京都造形大学に通ってました。

実はこの講義の初日まで先生が津田大介さんであることを知らなくて、それが分かった瞬間めちゃくちゃビビりました。

テレビやニコ生で見たことしかなく、最初はどんな人か分からず恐る恐るお話を聞かせていただきましたが、お話も上手くてちゃんと個人個人の生徒に親身になってくれる本当に良い先生でした。4日間の間、編集者として必要なことは何かということをずっと語っていただき、時には有名な編集者の方を授業にお招きして、その方に直接質問させていただけるという機会にも恵まれました。

3日目の授業後には飲み会にも参加することができ、業界の人の裏話的な話を耳に挟むことができたり、飲み会に一緒に参加した他大学の学生の身の上話(大部分は恋愛とか下ネタ話ですが)を聞くことができたりと、普段だったら絶対体験できないような時間を過ごすことができ、この講義をとって本当によかったと思いました。

編集職に就けるかどうかは難しいところですが、自分の進路に対して明確な道を紡いでいく一歩には確実になったと感じるので、この経験を忘れず頑張りたいなあ。

 

また、造形の方とも仲良くなることができて、造形の企画があるときに呼んでくれるとの事なので今後も交流が楽しみです。

 

・シンゴジラ見た

シンゴジラ見ました。いつぞやのポケモンGOブームかのようにTwitterでも街中でも「シンゴジラ見ました」報告に溢れていて心中穏やかではない中、映画館に足を運びました。

映画が始まるまでは、別に流行を追うために見るんじゃないんだからな!!!という気持ちでしたが、実際めちゃくちゃ良かったです。

 

というのもゴジラに関しては正直な話、幼少期に劇場版ハム太郎と同時上映でやっていたメカゴジラしか見てないんですが、破壊シーンとか犬がダンボールに入れられて流されそうになるシーンが見てて辛すぎて途中退室した覚えしかないんです。

そんな記憶しかない人間がゴジラを見ても大丈夫なのかと思って心配していましたが、その心配は杞憂に終わりました。

ゴジラの登場シーンや破壊シーンとかの映像もすごいんですが、会議シーンとかオタクとかはみ出し者たちが対策案を考えるシーンが個人的に見てて楽しかったです。

 

吉田寮に潜入しました

先日、学部の友達と吉田寮に潜入してきましたf:id:kiryuanzu:20160907064249j:image

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予想以上にジブリ感ありました。あとチャボとかニワトリとか猫がいた。ニワトリはいつか食べられてしまうんでしょうかね。

そのあとは京大にあるレストランで日替わりランチを食べました。コスパが良いメニューが多いのですごく好きです。

 

あとはTosにハマったとかアイカツシリーズにハマったとか色々あるんですが書ききれないのでこれで終わります!!!

9月中に劇場版同性愛が見れたらなと思います。まだやってるのかな。。

 

世界性の健康デーなので性にまつわる講演会に行ってきた話

先日、「性と神話」というセクシュアリティ系の講演会に行ってきました。

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9/4は世界性の健康デー(World Sexual Health Day/略称:WSHD)とされていて、性の分野の国際研究者組織である”性の健康世界学(WorldAssociation forSexual Health/略称:WAS)”が2010年に制定した記念日らしいです。

普段見過ごしている「性の健康」を改めて考えて推進する日とされているとのこと。

 

そのような記念日が制定されている9/4に合わせて、世界性の健康デー2016実行委員会が主催されたイベントがこの講演会です。

 

そこでは、4人の方がそれぞれ専門的なトピックに合わせて講演をしてくださりました。

とりあえず適当にレポートしていきますが後半になるにつれ生々しい話がどんどん出てきますのでそれが苦手な人は注意してください。

 

最初の方は京大の院生の方で、「性と神話」について語ってくださりました。

神話と言っても、ギリシャ神話などの古代神話の話ではなく、「信じられているけれどそれに足る根拠のないもの」といった語法で使われている神話(例:エレベーター安全神話 )という言葉を用いて性に関する事柄を説明していくという話でした。

 

ひと昔前は、ロマンティックラブイデオロギー(恋愛→結婚は直接結びついているといった幻想)や男性らしさや女性らしさを押し付けられるといったジェンダーバイアスが根拠がなかったとしても神話として信仰されていて、『恋愛→性愛→結婚→生殖』といった流れを支えており、恋愛結婚というマジョリティーの人々が理想とするような至上の現実に駆り立てる加熱型の神話として顕現していたと述べられていました。

ですが、現代社会において『恋愛→性愛→結婚→生殖』の流れは分離するようになり、かつ性の多様性が認知されるようになったのでそのような神話は解体されたとされています。

(個人的にはそういった思想を持った方々は依然としているので完全に解体されきってはいないと思いますが、昔よりは緩和されたとは自分も思います)

 

既存の神話は権威喪失され、新しい神話が生まれ始めていることを述べられていました。

具体的に説明すると二次元コンテンツやアイドルといった「理想化された性」が信仰されるようになり神話となっているとのことです。要するに現代のオタク文化の台頭を示しているのだと思います。

さらに具体的な神話名をあげると、

処女厨

•バブみを感じてオギャる

•モンスター娘

この言葉だけ見るとバラバラだなあと言う感じですが、総じて言えるのはデータベース的に消費されるという所謂「シチュエーション萌え」や「属性萌え」といったコンテンツを上げています。

彼は東浩紀が『動物化するポストモダン』で述べられていたデータベース的消費についての事柄を引用されていて、(長くなるので詳しいこては省きますが)今の若者は連続的なストーリーが存在する物を消費するよりかは、上であげるようなシチュエーションや属性といった個々のコンテンツを消費し続けていることを述べられてました。

そういった『神話』は、一昔前の人々を恋愛意欲に駆り立てる加熱型の神話ではなく、仮想的な構築物であり至上の現実から逃避させる冷却型であると主張されていました。

最後に、今の若者は、恋愛の現実的な面に幻滅しながらも現実へと還るか、おたく的コンテンツである「神話」に陶酔し現実逃避するかの選択を強いられているという話で終わりました。

 

長文になりそうなのであまり深い言及は抑えますが、確かに「理想化された性」の存在は神話的存在とも言えるだろうなと思います。また、それは2次元に限らず、現実の恋愛においても言えることだと思いました。(好きになった相手や憧れの感情を持った相手を勝手に自分の中で理想化し実際の本人からは大きく乖離させてしまうことも「神話」と言えるかもしれません)

 

人間は無意識下の中にあっても神話に頼りながら生きていく生き物なのかもしれません。知らんけど。

 

2人目、3人目の方々は有名な医療研究者の方で、コンドーム•ピルなどの避妊具の存在意義について語ってくださりました。正直に言ってしまうとこの講演会の中でこのお二人の話が個人的に聞いてて1番楽しかったです。自分の知らない話もたくさんあって勉強になりました。

 

お医者さんなので堅い方かなあと思っていましたが実際はとてもフランクな方たちで、セックスについて楽しく語っていてシュールながらも面白かったです。

 

彼らのスタンスは、「避妊することを強制するわけではないけれど、避妊したいのならこうするべきだよ」といったもので、

自己の正義はあるけれどそれは他者に強要するつもりはないといったもので、ジェンダー系の話題になるとどうしても起きてしまうちょっとめんどくさい質問が来た際も「それはあなたの思想の自由であるし私から批判する事はしません」とのようにサラッと述べていたのが印象的でした

 

セックスの問題性を上げられていた際に印象に残ったのは「たとえ危険であったとしても、ついセックスをしてしまう人はただ単純に快楽を欲しているわけではなく、自己肯定感が低いがためにセックスすることで得られる他者からの承認が欲しい人です」という主張でした。

その主張では現代社会の生き辛さの背景にも述べられていて、居場所がない人や他者との関係性を求める人ほど、強い繋がりを得るために不特定多数の他者とのセックスを求めてしまうのだとか。

この考え方には大変同意ですし、ただセックスに対して快楽だけではなく、心理的な問題についてちゃんと述べられていたことにこの道のプロなんだなあと感心させられました。

 

最後に、講演者の方が「性に関しての話題はどうしてもタブーになりがちですがいずれはコンドームに対して寛容な社会にしたい」とおっしゃられていて目の前にいた聴講者の女性にコンドームを配られていてなんだかすごい光景でした。(女性側も「コンドーム欲しいです」と返答されてもらっていたので決して強要したわけではないです)

ちなみにパンフレットにもコンドームは入っていたし、世界性の健康デーだからかもしれんけどコンドーム尽くしすぎる。

 

講演が全て終了した際には、抽選景品会が始まりました。

正直、インパクトに関してはこれが1番デカかったです。

主催者であるらしい司会のお姉さんがイキイキとしてとても可愛らしかったです。ホリィセンの知り合いの方っぽかったので、終わった後にちょっと話しかけてみてもよかったなと今現在後悔してます。

 

あんまり生々しく述べるのもキツイのでマイルドにお伝えしたいと思いますが、年齢性別関係なしに、当選した人順に大人のおもちゃが景品譲渡される光景はなかなかにシュールです。

TENGAエッグが老夫婦に譲渡される場面とか個人的に記憶に残ってます。

中にはかなり高額な大人のおもちゃが譲渡されていてあれ無料で貰えるのはかなりコスパ良いよなあと眺めてました。

ちなみに私は当たらなかったです。というかもらってしまうと置き場とかに困るので当たらなくて良かったのかもしれません…。

 

横のオタクがイロハ(知らない人は調べよう!)をもらっていて「自分では使えないからね 友達にプレゼントしようかな〜」とボヤいていて、心の中で『それは乳首に当てるとかにも使えると思うから自分で使ってもいいと思いますよ』とアドバイスしました。さすがに言葉には出してませんよ。

 

ここまで性のネタに関して開放的な場に来ることはあまりなかったので新鮮な場だったなあと思います。

普段はタブーになりがちな性の話題ですが、この場に来たことは少なからず性に関しての興味があることは明らかですし、リラックスできる良い場だったなと思います。

様々なことを知れたり、面白い体験ができたので行って損はなかったと思いますしこういった性に関する講演にまた行けたらな良いなという気持ちです。

以上そんな感じのレポートでした。

 

春休みが始まっている

つい数週間前から春休みが始まっている。

最近Twitter以外で文章を書こうという気分になってきたので、自然とこちらのブログでも何か書こうかなという気持ちが高まってきて書き出してみた。
とりあえず最近あった事を述べていきます。

・キンプリを2回観た
たぶん人生で初めて、同じ映画を観るために映画館に2度足を運んだ。まだまだ見足りない部分が多いのであと1.2回ぐらい観たい。できるなら無限に観たい。明日も応援上映会がTジョイ京都であるらしいので観ます。サイリウム買えば良いんですか。3000円ぐらいは出さなきゃなんでしょうか。
2回目はプリリズをまだ見た事のない初見の友達と観たんですが「カロリー指数が高い映画だね」だと評していた。分かる。
でもプリリズを見てる側だとなぜか初めから泣き笑いしながら見る羽目になる。意味わからんけど本当に泣き笑いしてしまう。あと、タイガくん可愛い〜〜ああいうシコれる系キャラ本当に良い。でもシン君から感じるプリズムの煌めきにトキメキを感じずにはいられない。
明日の応援上映会がとにかく楽しみすぎるのでちゃんと体調整えます。どんな異空間が広がってるのか気になる。

・充光館でプリリズDMF鑑賞会した
プリリズネタで続けます。
今回自分は途中参加でしたが、サークルの方が学内のシアターでプリリズ上映会を開いてくださったので喜んで見に行きました。
DMFはグレイトフルシンフォニアが意味わからんと何度も言われてるんですが、やっぱり分からん。言語化して解釈をしていくよりも、心で感じ取るべき作品なんだと思います。
でも、線画の演出はすごく好きです。その後色が戻っていくのが本当良い。
あと、大久保瑠美さんの声どっかで聞いたなぁと思ったらエリーザベトバートリーでした。なるほど。あの子も、いっちばーんとかみあみたいなこと言い出すので驚く。

・東京行ってた
伊丹さんの個展を見に東京に一泊二日してきました。1人で東京歩き回る時間が取れたのはちょうど2014年冬のコミケの時以来だったので久々に自由に回れて楽しかったです。
高校の友達と会って新宿で服や化粧品見たりして、ANNA SUIの口紅買ったりしました。
真っ赤な色の口紅なので、大人っぽく見えるねって言ってくれる人もいるんですが、わざわざアピールして言うと「口から血が流れているね」とか意味わからん事を言い出す人もいる。
似合うかどうかは分からんけどサブカルおばさんの一歩を踏み出したことは明らかなのではないのでしょうか。

あと夜ご飯はなんだかんだで長い付き合いをしているネトゲの友達の人たちに会ってきました。黒龍呑ませてもらいました。やったね。
話を聞いてると彼らは私と同じくらいだった時に明らかにダメな方の大学生活を送っていたっぽいんですが、普通にちゃんとした収入を得られる社会人になっていて、ちゃんとしたご飯食べたり旅行しているんだよなぁ。すごい。本人が言うにはコミュ力によるものだとか。でも新しいネトゲが始まる時に退職してネトゲしまくりながら転職活動するとか言ってて大丈夫なんだろうかと思った。でもたぶん大丈夫なんだろうな。

そんな感じで1日目は行きたいところにも行けて会いたい人にも会えたので2日目は満を持して伊丹さんの個展を見に行けました。
銀座の奥野ビルに初めて足を運びました。あんまりよく分からない人たちの個展も色々やってたの伊丹さんの個展に行く前にうろうろしてたら、管理人の人が「ここはノルウェーの森の後半のシーンの撮影してたんだよ」と教えてくれました。

「あの時はいっぱい人がきて大変だったのよ〜。ほら、ラストシーンでワタナベが一階のポストの前でね、ミドリちゃんに喋ってるじゃない。『ボクは今どこにいるか分からないんだ』って…」
どこって奥野ビルの一階やんけ。(多分そういう意味ではない)
というかそんなシーンがあったことすら覚えてなかったのでもう一回見直す事を考えた。

当時はよく意味を理解しないまま観ていて、さらには一緒に観ていた親にアパートでのセックスシーンを飛ばされるわで、4割くらい松山ケンイチのイメージビデオを見てる気持ちで観てました。

その後やっぱりよく分からない写真家のおじさんと話した後(めんどいので内容は省く 奥多摩の話を適当にしてた気がする)、伊丹さんの個展についに到着する事ができました。

他の個展とはかなり雰囲気が違っていてびっくりしました。他の個展は絵が5.6枚大きな額縁に入れられてぶら下がっているだけなのに、伊丹さんの部屋は絵が一面張り尽くされていて、並んでいる机にはクロッキーが何十冊も展示されていたんです。まさに伊丹さんの世界がその部屋に造られていました。
最初は絵に目を取られてばかりでしたが、机に置いてあったクロッキーを一心不乱に読んでいてしまいました。私の他に個展に来ていた方も、同じように絵に釘付けになっていたり、真剣にクロッキーに目を通していました。
しばらくすると、伊丹さん登場。その日の伊丹さんは島村卯月の髪型をして「島村卯月、17歳です」と台詞を呟きながらやってきました。
今回伊丹さんの素敵な自撮りを何度もTwitterで見ていたからなのか、「伊丹さんに会えたら、一緒に写真を撮りたい…」という気持ちが湧いてきて会ってすぐに一緒に写真を撮ってもらってもいいかお願いをしました。そして快く承諾してくださり無事写真を一緒に撮る事ができました。良かった。
その後もしばらく個展の中で絵やクロッキーを眺めながら不思議な時間を過ごしていましたが話すと長くなるので割愛。でも、本当に素敵な時間でした。

その後は伊丹さんのお知り合いの方たちと銀座駅に行くために道に迷ったり救急車に轢かれそうになりながらも無事に駅に着き、その後は東京駅まで行き新幹線に乗って長野へ帰る事ができました。
良い東京旅行になったと思います。友人に「また夏頃においで」と言われたので今年はもう一度行きたいと思いますが、はてさてどうなるだろうか…。

とりあえず春休み前半であった大きな事は主にこのような出来事たちでした。
今回はあんまり文章構成を気にせず書いてみましたが好きな事を書けている感じで楽しかったです。それではおやすみなさい。

龍潜祭に行ってきた


昨日は京都精華大の学園祭に足を運んだ。

色々やった事があったのだが、一つ一つ列挙していくと書き切れないので写真中心に紹介していく。

・ともチケを生パキしまくった
京都精華大、さすが美大という事もあってサブカルチャーに造詣が深い人々が多い模様であり、プリパラのキャラクターのコスプレをしている人も見当たられた。
また、今回学園祭に足を運んだ理由も以前からプリパラがきっかけで仲良くなった方々に会いたかったからなのであり、その方々とも無事ともチケ交換する事が出来た。
そして、なんと、ともチケ交換ボードを自作されていた。
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首にかける事で「歩くともチケ交換ボード」になる事ができる。すごい発明や。

また詳しく書き記すが、アニソンDJクラブイベント「オタメロ」に参加した最中も、ともチケ交換ボードに気付いてくださった方がパキッてくださった。良い話だ。
そのような幾つかの出来事があり、色々な方とともチケ交換する事が出来たので本当に楽しかった。プリパラする時にまた使いたい。

・アニソンDJクラブイベント「オタメロ」に参加した。
初めてアニクラに参加した。
大学のキャンパス内のライブハウスという事もあって、アットホームであり、みんな気楽に楽しんでいて良い雰囲気だった。
アニメソングばかりかと思いきや、嵐の曲も流れたり粉雪が流れたりとバリエーション豊富だった。
昔のアニソンからつい最近のものまで流れていて、バッチリテンションが上がるプログラムを組んでいて良いなぁと思った。

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ここでもやっぱりキルミーベイベーがネタにされていた。

多分この時期に行われている、全国中の文化祭でキルミーベイベーがネタにされている気がする。(自分の大学でもネタにされていたし)

・出店を回ってきた
出店では、みたらしドッグ、韓国人留学生の方々が調理してくださったチヂミ、100円で値切られていたラーメンなど色々食べてきた。
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みたらしドッグ、ステッカーがとても可愛らしくて2回も立ち寄ってしまった。
味も中がモチモチしていてハマる味だった。

出店を回る最中、コスプレをしてる方を何十人も見かけてさすが美大だと感じた。逆にコスプレしていない人が珍しく感じられるんじゃないかと思わせる数で、自分の大学の空気の差をひしひしと感じた。
(自分の大学の学祭はコスプレサークルぐらいしかコスプレしておらず、たぶん奇異な目で見られるぐらいの少なさだった。だからこそ自己顕示欲を増幅させるのかもしれないけど。)

また、ガーリッシュなステッカーやポストカードを出店している人達がいて、50円のジュースを買うとメイドさんの格好をした女の子たちが集まってきて「おいしくなぁ〜れ❤️」の魔法をかける儀式をしていたのを見てしまい、まさに女性性が売られていると感じた。
あの50円は女性性なんだろうか。


また、なかなか凄い売り物を発見した。
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※念のためモザイク処理はしています。

男根飴だ。男根妄執症のフォロワーさんがとても興味を示しそうなものだと感じた。
ディルドーなどをそのまま使ったわけではなく、手製で練っていたものでありプロ根性を強く感じさせられた。
売ってる方からは「合法的に舐める事ができますよ」と何度も宣伝されたが、値段が高かったため私も同行している方たちも買うのは断念した。
だが、綺麗に形作られていて職人魂の篭った作品だと思う。


とりあえず写真アルバムに入ってあった学園祭に関する話はこれぐらいです。

戦利品も載っけたいのですがそこまで書く気力がない。。(もう眠い)

でも、プリパラ界隈の方々が中心となって作られたキノフェアちゃんアンソロジー「シカをいじめてはいけない。」は寄稿した方々の人格がとても現れていて個人的には凄く良い同人誌だなぁと思った。何度も読み返してしまっている。

また、今回購入させていただいた「CREATORS AT WORK」も、創作を行っている方たちの内面を垣間見る事ができるとても興味深い本だった。

やはり他大学の学園祭に足を運んでみると新鮮な体験が沢山出来てとても楽しい時間となった。
もし可能なら、清華大で行われるイベントにまた行けるようにしたい。


高校時代のことを夢に見てしまった

今週はずっと体調が優れなかった。しかも、1日に4〜5時間の睡眠を複数回繰り返して深夜に寝れなくなるというパターンに陥ってしまい生活リズムも狂ってしまいとても困った。
その中で眠るたび何度も夢を見ていたのだが、体調の悪さにも影響してくるのか悪夢ばかり見てしまい、起きたら汗だくになっていてタチの悪い頭痛が残っているような状態になる事ばかりだった。

今日は、やっと体調が良くなり始めたからか先ほど寝たときは夢自体はさほどキツいものではなかったのだが内容としては起きた際に気分的に寂しさが募るようなもので30分ほどなんとも言えないような気持ちになっていた。

さて、どんな夢を見たかというと(夢を見てから2時間ほど経ってしまったため明確にはもう思い出せないが)、高校時代の親友的存在だった女の子が自分の大学にいる友達や先輩と一緒になって自分と遊んでいる夢だった。

現実だったらそんな事有り得ないのだが、親友は高校時代のマイペースさは顕在のままで、大学の友人たちと溶け込んでいて普通に旅行していて私も違和感を感じず過ごしていたため、目を覚ましたときには「あっ…」と声が溢れてしまうほどこっちが現実だと視認するのが多少辛くなる程度には戸惑いを感じてしまった。

ここまで感情を突き動かされてしまったのは、結局の所、物理的に離れた場所に身を置くようになっても彼女に対して私は依存的な感情を抱いていたままだったのかもしれない。

その親友の事をもっと詳しく話そう。
彼女と知り合ったのは中学時代の頃だった。その時は別のクラスだったが私の当時の友人と同じ部活だったよしみもあり、また帰り道が同じだった事から何度か一緒に帰る事があった。
ただ、当時の私はかなりの人見知りで彼女に対して完全に心を開ききれておらず、その上で彼女の少しハッキリとした物言いがあまり好きではなく、多少の苦手意識を持ちながら関わっていた。

だが、彼女に対しての意識が明確に変わったのは高校受験の時だった。同じ高校を受けたため受験会場も一緒で、中学時代同様に帰り道が同じなため2人で帰る事になったのだ。
その時の話題自体は大体は取り留めもないものばかりでそこまで覚えていないのだが、明確に覚えている事が幾つかある。
まだあまり歩いた事がないような道だったせいで私達は迷ってしまった。
そこで、なぜか私達は、一駅分の道を歩くために民家の塀を登ろうとしたり線路のすぐ横を歩いたりするなど謎の経路を駆使して駅まで辿り着いた。
その時にした会話は覚えてはいないけれど、彼女のマイペースすぎる行動に呆れ始めた私は、普段は絶対人に対して言わないような暴言染みたツッコミを何度も言い放ってしまった。
彼女はそういった返しは慣れっこな模様で、それでも何の話題にでも反応してくれる私が面白かったらしく、「⚪︎⚪︎って、電池入れたての元気なおもちゃみたいな反応してくれるね」と謎の評価を頂いてしまった。
そんなこんなで、私はやっと彼女に心を開くことができた。
そして晴れて2人とも高校にも合格したのだが、エスカレーター式の閉鎖された環境のような中学から抜け出した結果、新しいクラスに馴染めなかった私達が2011年の春にそこにいた。

高校1年生の時はお互い別のクラスだった。だが私も彼女も、多少クラスの友達は出来ても完全に馴染むことを躊躇い居心地の悪い立ち位置をクラスの中で築き上げていた。
だからこそ、2人きり(時たま、同じ部活の子も絡んできてくれたけど)の傷の舐め合いが始まってしまった。
最初はクラスで適当な友達とお弁当を食べていた私達だったが、段々空気に耐えられなくなり始め散らばり、気付いたら図書館の前にあるベンチで、ストーブも付かずしかも風通しもかなり良いスペースの中2人で長野の凍えるような冬の冷気に震えながら膝掛けをしてお弁当を食べていた。
そんな私達を労ってくれた図書館の先生が冷え切った空気が入ってこないようにバリケードのようなものを置いてくれたこともあった。

そこでは、当時流行っていたアニメの話題(はがないだったり、まどマギだったり)から、「あのクラスが嫌いだ、自分の居場所なんてない」だとか愚痴をこぼしまくる彼女の話を聞いたり、私が当時仲悪かった同じクラスの生徒副会長のヘイトを彼女にぶちまけたりとクラスの底辺カーストにすら所在出来ているのかわからない話題を昼の1時間毎日していた。

女の子らしく恋愛の話もしたことがあったが、彼女がクラスの中で数少なく自分に優しくしてくれる男の子の事を好きになりおまじないをするために机に落ちている髪の毛を採取し始めたとかそういう話ばかりだった。
(最終的にバレンタインにブラウニーを作ってあげたが玉砕してしまい泣いていた所を見たのは覚えている。そのブラウニーの隠し味に何を入れたのかはもう覚えていない。)

そういった根暗な事を繰り返しているうちに、コンプレックスやら哲学をどんどんと募らせ、図書館の中で「人は死んだらどうなるか」の議題を2人でマジ喧嘩口調になりながら議論していた所うるさくて先生に怒られたり、
帰り道に建物の窓に映る自分達の姿を見て、
「私達はクラスにいるようなキラキラした子にはなれないよね…ほら。(窓に映る自分達の姿を見ながら)」と、
彼女が言い放って私がもうなんとも言えない気分になったりと鬱屈した1年間をなんとなく過ごしていた。
その1年間の間で、「⚪︎⚪︎(私の名前)は私の親友だもん」と何回も彼女は私に対して言ってくれ、表面上は恥ずかしくて素っ気なく「まぁそうだね」と返すばかりだったが、中学時代の友人達よりもずっと信頼もできて気楽に話せる相手だった。
今だから美化されたように語れるがこの一年の間は何度も喧嘩したり、本気でなんなんだこいつはとお互い思う時が何度もあり衝突してしまう事も多かった。
だが、最終的にはやっぱり気楽に話せる友達がいなくなるのが嫌なのでお互いメールだか会った時にすんなり謝って仲直りしていた。

それから高2になってからは私達のことを心配してくれた自分や彼女のクラス担任の先生が私達2人を同じクラスに配置してくれ、小学校時代何度も遊んでいた友達にも再会する事ができ、なんとなく5.6人ほどのグループを作り上げてクラスに居場所も生まれ高1の時よりは健やかに過ごせていたはずだった…が
親友が恋愛の方でトラブルを起こし不登校になり危うく卒業できなくなりそうになるなど、問題もあった。
それでも、私が毎日LINEを送り続け学校に行けと論理的に説得したところ、
2人ともちゃんと卒業することができ、私は念願だった関西の大学に進学し彼女は県の短期大学へと進んだ。

これで青春の思い出を語り尽くし2人とも新生活を楽しく過ごしています…めでたしめでたしといかないのが物悲しさかな、と思う。

大学に入った当初、「あーやっと気楽に勉強して過ごせるなぁ、これでもうあの子の面倒を見なくて済むし」と思っていた私だったが、なぜか思うように様々なことに対して身に力が入らなかった。(「なぜか」とぼかしてはいても明確な理由は頭の中で何個か思いつくがそれはここでは書きたくない)

それは彼女も同様だったらしい。彼女は高3になってからは私や友人に促されて学校に行くのがほとんどだったため、そのクセが抜けずしかも交友関係の狭い短期大学の環境に耐えられず1年間で学校に行かなくなってしまった。

結局私は、彼女に対して「学校に行け」と言いながら、それで成績も多少上の方に保たなければ示しがつかないと思いある程度学業も頑張れていたのだろうし、
彼女も私のような「学校に行け」と言いいつも一緒にいられる存在がいたからなんだかんだで学校に行ってある程度社会的な生活を送ることが出来ていたのではないかと今になってふと思ってしまう。

実際のところ、お互いを社会的に生かすための共依存の関係性だったのだ。

私がそれを自覚したのは去年の6月ごろで、彼女はもっと早く気付いていたようで「学校に⚪︎⚪︎(私)のような存在がいてほしい」と私に対して独白してきた。

「⚪︎⚪︎のような存在」という所がミソだなぁと思う。私も、全く同じことを考えていたからだ。
でも同じくらい倫理を語り尽くしたりお互い自分達の恋愛話を気遣いなく惚気られるような相手は中々見つからないだろうし、見つけられていたとしても「彼女のような存在」とは思えないんじゃないだろうかと思う。

今の所、私は単位は取れてないせいで留年の危機が迫ってきて頭が痛い状況だし、彼女は短大を休学して様相がよくわからない駅前のゲーセンでバイトしながら10個上ぐらいの男に猫みたいに飼われるような生活を送っている。
多少心配だが、その男性も彼女を社会的に自立させようと取り組んではくれている模様なのでまだ大丈夫ではないかとは思う。

高校時代に比べれば、お互いかなり状況は変わってしまったなぁと思うがまだ20歳なのである。まだまだ色んなことがありそうだ。

とりあえずはお互い成人式で会えたら良いけど…LINEかTwitterで成人式に来いと一言ぐらいは言っておくべきなんだろうか。

宝塚初観劇

先輩と宝塚の公演を観てきた話です。

宝塚歌劇団は初めて観に行ったのですが、多少TVで観たりCMで存在を知っていたと言えども、生で観なければ体感できないものが沢山ある素晴らしいミュージカルでした。

観に行った公演は「GUYS AND DOLLS」という1948年のブロードウェイの裏町が舞台になっているコメディ色の強いミュージカルでした。
パンフレットの情報を見る限り、元は海外のミュージカルで、宝塚なりにアレンジされたものになっているようです。
ストーリーについての感想を述べておくと、(Twitterで言ったこととほぼまんまですが)世界観は時代設定が1948年ということもあり、旧来のジェンダー観に組み敷かれていて、話筋としては男役が主体的に動く場面が多く、その男役達に女役が惹かれてストーリーが展開していくという構成だったのですが、最終的には男役は女性のある選択肢を承諾し従う形でストーリーは終わるという少し観点を変えれば性別による立場の逆転劇として描かれています。(それを女性達が全てやっているのが宝塚だからこそできる良さだと思います)
女性達の決意を表すシーンはコミカルでありながらも今までの抑圧を解き放つ現れを示していて、感動的でもありました。
ただ、惜しいのは男性達がその女性達の決意をどう受け入れたのかが分かりにくく、最後のシーンを見る限り割とあっさり受け入れてしまったように見えるのでそこをもう少し描いたら更にストーリーの厚みが出るのではないかと個人的に感じました。

ですが、歌のシーンはどこをとっても素晴らしいものばかりでした。
とにかくハモりが素晴らしいんですよね。また、演技を意識しながら歌ってるのが分かりやすいので話の飲み込みも大変しやすい。例えば、ハヴァナでサラが酔っ払ってしまいスカイに対しての愛の独白をする際に、声からして酔っ払ってる雰囲気が伝わってきたのですが、それでも美しい歌声を維持していてプロだなぁと思いました。
あと、宝塚の人達はとにかく発声が素晴らしいですね。
開始の際にスカイ役の北翔海莉さんがアナウンスをしてくださったのですが、もうそこから宝塚の公演が始まるのを感じるというか、最初から綺麗な声の張り方をしていて魅力を感じました。

歌のシーンに関しては、男役達がハモりながら歌う「運命よ、今夜は女神らしく」が技術的に一番感動させられました。拍手もダイジェスト前であったらここが一番大きかった気がします。
女性のアルトボイスは、才能があってこそのものであると思いますし、彼女達はその与えられた才能を使いこなしてしました。聴いていて耳が快感を覚えるレベルです。

また、ストーリーが終わった後演者さん達がダイジェストとして続々と登場し、歌ってくださるのですが、正直言ってここが一番感動しました。「こんな美しい場にどうしていられるんだろう…」と思ってずっと耳を傾けて視線を彼女達に向けていたのですが、気付いたら涙が出てました。
何度も行ってる先輩も、初めて来た時にダイジェストの部分で泣くのは仕方ないと言っていて、ここは本当に恐ろしい世界だと感じさせられました。

本当に良いミュージカルでした…まさに沼のようなコンテンツだと思いますし、この感動は何度も味わいたいと思わされる初観劇でした。